清潔区における入退室管理について、あらためて考えたこと
当社は先日開催されたFOOMA JAPAN 2026にて「清潔区における入退室管理」がテーマの展示を行いました。FOOMAへの出展は昨年に引き続きで二回目です。
今回も多くのお客様のご来場誠にありがとうございました。現場のお話を直接伺うことができたことは、私共にとりましてもたいへん有意義な場となりました。実際に食品工場や製造現場に従事するお客様から拝聴するお話は具体的で示唆にとんでおり、たくさんの気づきをいただきました。

今回の気づきは大きく下記の4項目に集約されます。
1) 清潔区へ入る前の工程にたくさんの改善ポイントあり
2) ゆるやかな監視によるサボり検出の必要性
3) 増加する外国人作業員への対応
4) 実際に活用するためには 〜 ユニフォームと衛生帽の考察 ~
今回皆様方のご意見を伺っての一番の気づきは、現場での「清潔区へ入る前の工程」で、まだまだアナログ的な運用が多いということでした。依然としてアナログ運用が多いことが、現場のデジタル化や見える化の大きな阻害要因なっていることが判明しました。
現場のアナログ運用の具体例としては
・手動で体温を測る
・身だしなみチェックを目視で行う
・手洗いがしっかりされているか人が監視する
・手書きの記録を残す
などの工程があります。
一つひとつを見れば、それぞれ個別にはデジタル化できそうな工程です。しかし各工程がバラバラに存在し、「全体としてつながっていない」現場が多いように感じました。清潔区に入る前の一連の工程をスムースに連携して無理なくデジタル化する。ここが、現状では難しい部分なのだと思います。
当社のソリューションは必要なモジュールを組み合わせて構成していく考え方で構築できます。ですから、カメラ、カラービット、タッチパネル、エッジ端末、センサー、表示UI、記録システムなどのモジュールを、現場の流れに合わせて組み合わせることで、全部の工程をスムースに連携してデジタル化することが可能です。
例えば、作業員が毎回紙に記入している作業。これは、作業員のチェックポイント通過をトリガーに自動的に入力画面が立ち上がりタッチパネル操作で入力ができれば、現場負担はかなり減らせるはずです。
「入室時にカラービットを読み取る」
「対象者に応じたチェック項目を表示する」
「確認が終わったら入室可能にする」
「記録を自動で残す」
画像処理による入力が、作業員による入力が不要な全自動記録となれば、更に利便性は向上します。
「清潔区へ入る前の工程のデジタル化」の次に、多くのお客様のお困りごとの中で印象的だったのが、「サボり検出」に関するお話です。ここでいう「サボり検出」とは長時間の休憩、作業中のスマホの操作、居眠り、私的な雑談などの「不適切な行動」だけでなく、運用マニュアルに沿わない行動全般を含みます。
「サボり検出」は下記のような運用マニュアルを逸脱した行動検知を指します。
・決められた手順のとおりにきちんと手洗いをしたか
・決められた手順に沿って入室したか
・慣れによる省略や自己流の方法が横行していないか
「サボり検出」で大事なのは、現場の方に過度な負担をかけないことです。
*毎回、面倒な操作をさせる。
*作業員に監視されているような印象を与える。
*作業員の少しのミスで作業が止まる。
こうなると、現場ではなかなか使い続けられませし、過度の監視は作業員の反発を招きかねません。できるだけ自然に、必要な記録は残す。作業の流れの中で、無理なく記録する。このあたりは、AIカメラとカラービットの組み合わせによる画像処理解析の強みが活かせる部分だと感じています。
また、外国人スタッフの方が増えているというお話も多く聞きました。
この場合、UIの考え方がとても重要になります。見た目で直感的にわかること。色やアイコンで状態が判断できること。誰が見ても、何をすればよいか迷わないことが重要です。
清潔区の管理においては、多言語対応も一つの方策ですが、それ以上に「言語に頼らない認識しやすいUI」が重要と思われます。
今回あらためて感じたのは、入退室管理のやり方は現場ごとに運用方法がかなり違うということです。たとえばユニフォームの管理方法についても各社でいろいろなパターンがあります。

- ユニフォームはレンタル、または会社備品
- 衛生帽子は使い捨て、または洗濯をして繰り返し使用
- 衛生帽子の廃棄、新品交換のタイミングはいろいろ
- 個人識別タグはアイロン圧着、または縫製
このあたりの運用方法は、会社によっても現場によってもバラバラです。弊社では、現場の状況に合わせたタグの取り付け方法や読み取り方法、衛生帽の洗濯方法や交換頻度などいろいろなご提案が可能です。導入にあたっての具体的な手法が今回かなり整理できましたので、ご興味のある方には個別に資料をお渡しできればと思っています。
今回の展示を通じて、清潔区における入退室管理は、単純に「誰が入ったかを記録する」だけではもの足りないと感じました。弊社としましては、カラービットや画像処理、エッジ端末などを組み合わせながら、現場ごとの運用に寄り添った形でデジタル化を進めていけるのではないかと考えています。
もちろん、まだまだ細かな課題はたくさんあります。さらに個別に深掘りしたいテーマがいくつもありました。このあたりは、今後少しずつブログでも書いていこうと思います。
もし同じような課題をお持ちでしたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。




